スタッフ日誌
商品うらばなし ~スイージー・引出ノンスリップマット~
こんにちは、ベルキッチンのスタッフNです。
2018年の秋に、当社の看板商品である木のキッチン「スイージー」は大きく生まれ変わりました。
その時のリニューアルから新しく登場したアイテムのひとつが、引出底板のノンスリップマットです。
たくさんの湿気と調味料が入り乱れる台所において、「お掃除しやすいキッチンの引出」は、全キッチンメーカーが血眼になって研究し続けている永遠のテーマのひとつです。
ステンレスの引出だったり、ホーローの引出だったりと、各メーカーが技術を駆使していつでも清潔感を保てるキッチンへと進化させてきました。
かくいう私達も、スイージーでは2008年の発売当初から「引出底板ステンレス仕上げ」を標準搭載させていただいてきました。
汚れがしみこみにくい。
拭き掃除がしやすい。
そんなうたい文句に彩られた各社のキッチンたち。
けれど、ちょっと待ってください。
みなさんのご自宅のキッチンは、引出をそのまま使っていますか?
たとえば我が家は賃貸ですが、引出も食器棚も、底面に市販のシートやクロスを敷いたり、転がりそうな調味料類は空き箱やトレーにまとめて収納したり、といった使い方をしています。
おそらく、「底に何かを敷く」「トレーで受ける」といった使い方をしているご家庭は、非常に多いのではないでしょうか。しかも、ステンレスやホーローなど「汚れにくいキッチンの引出」をご購入いただいた後でも、この習慣を続けられるケースもとても多いのです。
こんなふうに・・・↓↓
どうやら台所に立つ人にとっては、「お掃除しやすいキッチンの引出」よりも優先度の高いところに、何かがあるようにも感じられます。
それはもしかして、「そもそも引出を汚したくない」「汚してもいいモノで引出をガードしておきたい」「引出はモノが転がる・倒れることがプチストレスになる」・・・といったことではないか。
そう考えた先に辿り着いた私達なりの答えが、一部の引出の底板ステンレスを思い切って取り払い、代わりに「取り外しも水洗いも可能なノンスリップマットを敷く」ことでした。
質感よく、調理道具を一層映えさせてくれるような落ち着いた濃グレー色。
転倒を防ぐホールド力もあり、簡単に外して丸洗いできる使い勝手の良さ。
家具のような上品さと、道具としての実用性を兼ね備えた、自慢のノンスリップマットです。
現在のスイージーでは、「こまかいものや調味料類」を比較的多く入れるであろう引出を底板ノンスリップマット仕様とし、「ざるやお鍋」といった大型の調理器具を入れるであろう部分や、シンクまわり・床近くなど湿気対策を優先させるべきキャビネット部は、底板ステンレス仕様とさせて頂いています。
2017年以前のスイージーをご購入いただいたお客様からも、ノンスリップマットを「欲しい」というお声をいただくこともしばしば。(底板ステンレス仕上げでも、やはり何かを敷かれたいということですね)
ありがたいのと同時に、キッチンメーカー側の思い込みと、ユーザー様側の求める真の使い心地とを、見つめ直させてくれたアイテムでもあります。
スイージーの中では黒子のような存在(色的にも立ち位置的にも)のノンスリップマットですが、とても優秀な才能を放っています。ショールームにお越しの際は是非お見逃しなく、お手に触れてみてください。