スタッフ日誌
体格3
2023-02-10
こんにちは、ベルキッチン品質管理企画課のNです。
今回も体格についてお話したいと思います。
自分の身長にあったキッチン高さ(ワークトップ高さ)を求める計算式は『身長÷2+5センチ』と言われています。
例)160センチ÷2+5センチ = 85センチ
しかしこれは、あくまでも『指標(目安)』です。どんな道具も実際に使ってみないと分からないですし、体格は、人それぞれで足の長さ、腕の長さ、手の大きさ、左利き、右利き、癖、使い方、考え方、手足の不自由さ、などなど、人それぞれで違いますよね。なので、その人に合っているかどうかは使ってみないと分からないです。……と言ってしまうと、話が終わってしまうので少し語ります。
(※低い高いという言葉を使いますが「何を基準に」という意見はさて置いて)
力を必要とする作業の場合は作業台が低めがよいとされています。胸の位置では力を入ることが大変です。かといって、作業台が低いと腰に負担が掛かります。
キッチンでの作業で考えると、力を入れる作業は『切る』『こねる』『すりつぶす』『重いナベ類を振る(加熱調理)』などがあります。これらの作業をする場所は調理部(シンクと加熱機器の間)と加熱機器部の場所になります。よって、その箇所は低めの方が作業はしやすいとなります。シンク部は比較的に力を必要とする作業は少ないのと(でも、コゲ取り作業は力と根気がいりますね)、シンクの作業点としてはシンク底部になります。よって、シンクは高めの方のほうが、体の負担が少ないとなります。キッチンは作業場になりますので、両手の動きやすさも重要となります。是非、一度肘の高さも気にしてキッチンに立ってみてください。
これらの事を踏まえますと、シンクは高め、調理部は低め、加熱機器部は低めとなり、部位ごとに自分にあった高さが作業効率よく、体への負荷が少ないキッチンになります。現状のシステムキッチンでは、ほとんどがワークトップカウンターの高さがシンク部から加熱機器まで同じ高さにしなければならないです。もし、部位ごとに高さを変えられるキッチンだとしても、シンクの深さ、シンクの奥行方向の位置、まな板の厚み、ガスコンロでは五徳高さ、IHヒーターはフラット、収納物を取り出し位置(引出位置、高さ、深さ)などなど、さまざま要因を考えて部位ごとの高さを細かく導き出さなければならないです。他にも、意外と皆様が見落としがちなのが、カップボードのカウンターの高さです。
よくプランされるキッチンは対面キッチンにして、後ろ側がカップボードのプランです。当たり前のように、キッチンのカウンターの高さとカップボードのカウンターの高さを同じにしていますが、カップボードのカウンターに乗せる機器類によっては、カップボードを低くすれば良かったと感じる方や、高くすれば良かったと感じる方がいるのではと思います。これこそ使ってみないと分からないですが、我が家のカップボードは数年使ってから、低い方が使いやすいと考えてキャビネットをDIYで100mm低く改造しました。カウンター高さは750mmとなり、850mmよりは使いやすくなりました。子供が炊飯器からご飯をよそうことが可能となりましたし、電子レンジ、オーブンなども使いやすくなりました。改造したので保証もなにもなくなりましたので何かあっても自己責任となってしまいました。
理想のキッチンという意味では趣味趣向が多様化された現代では何が正解なのか不正解なのかは答えがない気がします。ただ、調理する、コーヒーを淹れる、ラーメンを作る、お片付けをする、お手入れをする、ふと眺めてみる、などなど気持ちよく使っていただいて楽しく過ごせることを感じるキッチンも理想のキッチンとも言える気がします。どのキッチンメーカーも切磋琢磨してキッチンをお使いなられる方の事を考え、環境のことを考えて開発製造販売しております。もしかしたら、壊れない、傷がつかない、お手入れの必要ないキッチンが理想かもしれませんが、新しいキッチンは従来の商品より良くなっています。是非、是非、新しいキッチンにしてみませんか?