スタッフ日誌
海外製食洗機
2024-07-19
こんにちは、ベルキッチン品質管理企画課のNです。
ウッドワンでは各地域で商談会が実施されますが、そこには商談会でしか展示されない什器があります。その一つを紹介させていただきます。
左から『AEG(アーエーゲーまたはエーイージー)製』『Miele(ミーレ)製』『GAGGENAU(ガゲナウ)製』
価格は2024年設備カタログから『AEG製 ¥360,000』『Miele製 ¥470,000』『GAGGENAU製 ¥518,000』です。(展示品は旧型番になります)
価格が違うことを踏まえ、各メーカーの仕様を確認することができます。3台並んで触ることでしっかり確認ができますので商談会の際に見かけましたらご確認ください。
以下、食洗機の説明を致しますが、私の個人的な主観と観点から説明をさせていただきますので、誤解を生む表現がありましたらご了承ください。
乾燥機能についてですが、お客様に「海外製は乾燥機能がないと聞いたことがあるのですが、食器は乾かないのですか?」という、ご質問をいただきます。
確かにウッドワンカタログには国内製は『食器洗い乾燥機』、海外製には『食器洗い機』と記載しています。
それは国内では乾燥=電気の力で機械式に空気を温めて、温風で乾かすヒーター乾燥が『乾燥』と考えるからです。海外製はヒーターがないため「乾かない」と誤解を招いていますが、実際は乾きます。カタログ採用する際はかならず自社で汚れた食器を食洗機に入れて確認したからです。
海外製は「余熱乾燥」という方式で乾燥させます。原理としては、食器をお水で洗うより、お湯で洗った方が早く乾燥するのと同じ原理です。手洗いではできない60度以上の温水で食器を洗い、その熱で食器自体に熱が蓄熱されます(国内製食洗機も同じ)。
さらに、ステンレス庫内の外側を冷やすことで庫内と食器の温度差を利用して乾燥させているのです。よって、空気を温めないので電気代にメリットがあります。ステンレス庫内には水滴が付くという現象が発生します。
また、お客様から「Miele製は勝手にドアが開くことで乾燥させているのでは」とおっしゃっている方がいましたが、これもちょっと違います。『Miele製』でもドアが勝手に開かないタイプもあります。ですが、検証しましたが食器は乾燥しました。ドアが勝手に開く機能は『オートオープン』と言います。
樹脂製の食器やボウルなどは熱が蓄積しにくいので水滴が残ることがありますが、ドアが少し開くことにより、温まった湿度の高い空気を外に逃がすことで乾燥効果を高めるという機能です。また、食器が乾燥していてもステンレス庫内には水滴が付きますが(結露の状態 3社とも同じ)、これも『オートオープン』により乾燥が促され、水滴が少なくなります。『Miele製』の+αの機能となります。『AEG製』でも同じ機能があります『エアドライ』というものです。『GAGGENAU製』は余熱乾燥に+αの『ゼオライトテクノロジー』という機能があります。各社で乾燥方式に特徴がありますがヒーターを使用しないので、フライパンの表面加工についてもダメージが少ないかもしれません。
※食器の量が少ないと余熱乾燥の能力が充分に発揮されない場合があるため、食器は多めの方がより乾燥しやすいです。
ネットでも各社の違いについて紹介されていますが、3台並べて分かったことや、メーカーのものづくりのこだわりが垣間見合える所を紹介したいと思いますが、私の主観と感想ですのであしからず。
【ドアの開閉の違い(重さ、固さ、動き)】
『GAGGENAU製』:自らドアが閉まってくれます。半ドアになりません。気持ちの良い軽さ
『Miele製』:人の力で少しだけアシストすると閉まります。 軽い
『AEG製』:人の力でしっかり閉める。 固い重いと感じる
展示物では運転することはできませんが、せっかく3台並んでいますので、手で触れて各社の違いを体験してみてください。カゴのレールの動きの違い(特に3段目は各社で特徴的)、カゴの機能、スプレーアームの違い、残菜フィルターのメンテナンスの違いなどをご確認ください。